80代の男性の糖尿病患者さんが来院されました。ヘモグロビンA1cは7.2 %、血糖コントロールは良好と考えていいでしょう。1つだけ問題があります。わずかなんですが、腎臓が弱っています。
患者さんが、“腎臓は、どうしたらよくなりますか?”とお尋ねになられたので、“ちょっとだけ気をつければ、大丈夫ですよ。”とお話しました。塩分には気をつけられておられるようで、宅配の弁当(一食当たり4 g程度)はやめられたようです。そこで今回は、腎臓に負担をかけるタンパク質とそうでもないタンパク質についてお話しました。例えば、肉などの動物性食品より豆腐など植物性食品のほうが負担が少ないのです。もちろん食べ過ぎたら体に負担をかけます。最後に、“大事なことは、塩分とタンパク質を上手に料理して食事をたのしむことです。”とお話しました。満足した顔で診察室を後にされました。