ヘモグロビンA1cが12 %前後を維持する程、血糖コントロールの悪い70代の女性の糖尿病患者さんがおられました。しかも、インスリン治療を強く拒否されていました。SU剤を増量したり、DPPIV阻害剤を加えたりしましたが、血糖コントロールは、いっこうに改善しませんでした。
ヘモグロビンA1c;9.0 %⇄13.0 %
そこで、血糖コントロールが劇的に改善した患者さんのことを何度もお話し、“歩くことと体操をしてみませんか。きっと、体調が良くなりますよ。”と、何度もお勧めしました。しばらくして、毎日60分の歩行と5分程度の体操を始められました。その効果は、期待をはるかに超えたものでした。
ヘモグロビンA1c;10.0 %→6.8 %
私は、大事なことはヘモグロビンA1cの改善だとは考えていません。運動の心地よさを実感され、少しだけ減らした食事をおいしく食べられるようになられたことだと考えています。空腹感も特にないようです。望診すると、心持ちか体が引き締まってこられたようです。