通院中の糖尿病患者さんに“今日は、血糖が高いですね。”と言うと、“薬を出して下さい。”と言われました。正しい要求のようですが、そうでしょうか?血糖が上がったのには、理由があるはずです。例えば、何かが足りなくて血糖が上がった。また、何かが余って血糖が上がった。----
それでは、何が足りないと血糖が上がるのでしょうか?すぐ思いつくのは、運動が足りない場合です。また、インスリンが足りなくても、血糖は上がります。運動が足りない場合は、適切な運動をすれば、薬を飲む必要はないはずです。しかし、インスリンが明らかに足りなくなると、インスリンの注射が必要になります。インスリン注射に抵抗があるなら、飲み薬のSU剤を試してみることになります。
インスリンが不足していくと、最後には1型糖尿病と同じ病態になります。生きていくために、インスリンが必要になります。不足する物を補うのは、基本的な治療なのです。では、何かが余って、血糖が上がるということがあるのでしょうか?