走ることが出来るのに、時間が作れなくて、走れていない糖尿病患者さんがおられます。アメリカ糖尿病協会の月刊誌“Diabetes Forecast”の2014年12月号に、「A Quick Run」と題する論文の紹介があります。55,137名の成人を15年に渡って調べ、1日5~10分のランニングが、寿命を延ばしてくれることが分かったと述べています。特に心臓病による死亡が少なくなったようです。さらに、短い時間でも、ゆっくりした速度(9.6Km/h以下)で走っても、効果に違いは無かったようです。無理をして危険を冒してまで、早く走る必要はないのです。
走るためには、自分が走れるかどうかをチェックしておかないと怪我をすることになります。走れなくても、工夫して歩くことで同じような効果が期待出来ますので、無理はしないでください。まず。自分のための運動処方箋を作りましょう。走れるかをチェックした後で、どこを走るのか、何時から何時まで走るのか、どれぐらいの速さで始めるかなどを決めて、ゆっくりと始めましょう。そして、運動してよかったことを1つは見つけましょう。走り出す前に、主治医に相談することも忘れないようにしましょう。