糖尿病患者さん1人1人に、理想的な朝食があります。中高年で胃腸が弱い方は、朝食をとらない方が(昼食や夕食に注意が必要)いいかもしれません。また、暑がりの方と、寒がりの方とでは、当然、理想的な朝食は違ってきます。理想的な朝食を作るためには、次の3つの事を自問してみましょう。まず、その食事に、栄養は揃っているか?次に、その食事は、体への負担をかけないか?最後に、その食事は、毎日でも食べたいと思う程、美味しいか?また、(2型の)糖尿病患者さんは体に熱が溜まりやすいので、滋陰効果のある食材と、清熱作用のある食材を組み合わせることで、満足感が高まり、治療効果も上がります。
ご飯党の方の朝食の一例を考えました。主食;玄米ご飯、あるいは玄米を混ぜたご飯。メインディッシュ;卵、白菜入りの味噌汁。そして、トマトときゅうりなどの野菜サラダ。チュックしてみます。1)全粒粉の穀物、野菜、良質なタンパク質、そして発酵食品もあり栄養は揃っている。2)量が適切で、正しく食べれば、体への負担は少ない。また、滋陰効果のある卵と、清熱作用のある白菜、トマト、きゅうりが揃っている。3)白米に玄米を混ぜて、オリーブオイルを入れて炊飯すると、おいしいご飯になります。しっかりと出しを取るのが面倒な方は、煮干しと野菜、椎茸をオリーブオイル(あるいは菜種油)で炒めて作ると、おいしい味噌汁が出来ます。<お食事の処方箋 001>
自分の好みに合わせて変えていけば、美味しい朝食が出来るはずです。例えば、味噌汁に卵を入れる変わりに、卵かけご飯にする、目玉焼きにする。トマトときゅうりのサラダの変わりに、セロリ、タマネギ、ツナを低脂肪のマヨネーズで和えたサラダにトマトを添えるなど。
*年を重ねて、体が冷えるようになった方には、このメニューは負担となります。