丼物が好きな糖尿病患者さんは、珍しくありません。丼物は汁ものに含まれ、ご飯の量も多くなりがちです。つまり、塩分と糖質過多になりやすいメニューです。“結局、カツ丼は食べれないんですよね!”という声が聞こえてきそうです。大丈夫です、おいしくて体への負担が少ないカツ丼なら、食べたいと思う時に食べれます。
カツ丼を食べる時は、ご飯の量と満足度を高めることを考えましょう。おかずのクッキング 2013 10/11号に紹介されていたソースカツ丼のレシピを見てみましょう。砂糖と酒を加えたウスターソースでカツを煮て、卵でとじ、汁ごと千切りキャベツを敷いたご飯の上に乗せる料理です。塩分は~3 g、砂糖は~5 g、糖質はご飯の量にもよりますが、適量は超えています。また、体に悪い油が多いようです。しかし、 以下の事を実行すれば、おいしさはそのままで、健康度も上がります。1)ロース豚肉の脂身は、しっかり切り取る。2)揚げ油は、オリーブオイルかなたね油を使う。3)衣は薄くつけて揚げ、キッチンペーパーなどに油を吸わせる。4)野菜を上手に使う。5)ご飯は、指示量か少し超えるぐらいにする。6)よく噛んで、ゆっくり味わいながら食べる。
野菜を上手に使うには、トマトやきゅうりなどの野菜サラダを最初に食べる。ご飯の上に敷くキャベツを増やす(お食事の処方箋 109)などがあります。おいしいソースカツ丼ですが、少し味が濃すぎると感じました。ウスターソースと砂糖を少し減らし、煮汁にキャベツを加えてはどうでしょうか。糖尿病患者さんに勧めたい、誰でも作れる、おいしいカツ丼になると思います。