患者さんと食事の話をしていると、“昼食に、インスタントラーメンをよく食べます。”と言われる患者さんがおられます。あの値段で、あの味を出すのは、実にすごいことだと思います。しかし、糖尿病患者さんに、無条件で勧める事は出来ません。袋ラーメンのカロリーは決して高くはなく、具を加えれば栄養不足も解消出来ます。当院がお勧めしないのは、麺とスープに、体に負担をかけるものが含まれているからです。“食べてはいけません。”と言うだけなら、糖尿病専門医として失格でしょう。適切なアドバイスをするべきです。麺は茹でれば、化学物質や酸化した油などが除けます。スープは使わないか、少量にして、適切な味付けで美味しさを作り出せばいいのです。当院には、付属のスープを半分使った食事の処方箋がありますが、全く使わないメニューを探していました。
きょうの料理(5/4→6/1, 2015)に、インスタントラーメンの麺を使った、中川優さんの6つのメニューが載っていました。その中の1つのメニュー、「初夏野菜のピリ辛あえ麺」を紹介します。麺は、鍋で茹でて湯をしっかり切る。栄養を高めるために、ポークランチョンミート、パプリカ、玉ねぎなどを油を使わずに炒めて、ソース(醬油,豆板醤、紹興酒など)で美味しさを作り出す。最後に、茹でた麺と混ぜ合わせれば完成です。菜種油で具と茹でた麺を炒めれば、焼きそばになります。また、ランチョンミートを豚肉に変えたり、冷蔵庫にある野菜を使ったり、いろいろ変更出来そうです。体に負担をかける化学物質や、酸化した油などを減らして、栄養価を上げる。そして、おいしいければ立派な糖尿食です。