Dr.野田の診療日誌 No.1-2 血糖降下剤を使う 2016, 8.30
薬を飲んだら、300(mg/dl)あった血糖が100(mg/dl)になった。この時、“血糖200(mg/dl)は、どこに消えたのか?”と考えてみましょう。
SGLT2阻害剤なら、尿と共に糖が体の外へ捨てられた。しかし、SU剤にはこのような働きはありません。ではどうなったのか?全てではありませんが、多くは体脂肪に変わったのです。SU剤のこの働きは、インスリンを介して行われています。つまり、インスリンには糖などのエネルギーを脂肪に変える力があるのです。厄介なことに、体脂肪が増えると、血糖だけでなく、血圧、脂質、尿酸なども増加します。
尿に捨てる力も脂肪に変える力もない、あるいは弱い薬を飲んで血糖が下がった。この時、“血液中の糖はどうなったのか?”と考えてみることは、あなたにとって今後の人生を左右するかもしれません。
at 2016/08/30 20:06:45