トップ  > 糖尿病専門医、傷寒論を読み解く  > 眠れないので薬をください No5 2020,9.2 2021,11.19改
受付時間

 9:00~12:30 

14:00~17:30


水曜は18:30まで
受付いたします。

休診日
 木曜・土曜の午後
 日曜・祝日

 
TEL
 092-752-2092

お問い合わせ先

〒 810-0001
福岡県福岡市中央区天神4-4-30
天神西江ビル1F

  • 電話:092-752-2092
  • FAX:092-752-2092

ケータイサイトQRコード

眠れないので薬をください No5 2020,9.2 2021,11.19改

条文40に、傷寒、表解せず、心下に水気有りて乾嘔、発熱して欬し、---小青竜湯之を主る。とあります。眠れなくなるとは書かれていません。何故でしょうか?
 不活化した邪気の一部は表に残り、残りは経脈を通って胃に向かいます。ウイルスなどの病原体は、通常では胃壁内に達するまでに活性を無くす(死ぬ)と考えます。不活化した物質に陽気と水が反応し、新しい邪気(おそらく寒湿)が出来ます。この邪気の周りにも陽気と水は集まってきます。このことを、心下に水気有りと言っています。また、胃経脈の脈気は、胃壁内に入り乱れ、胃平滑筋を収縮させるので、乾嘔します。発熱するのは表に邪気がいるからで、欬するのは胃壁内での陽気の鬱滞が、肺経脈と肝経脈を介して肺に影響するからです。
 胃壁内の邪気は熱化していません。つまり、この邪気は、陽気を集める力が弱いと思われます。よって、心へ流れる陽気も多くはなく、不眠とはならないのだと考えます。

             心
            ↗
   ---->|-->-|
         流れ込む陽気は多くはない


 では、小柴胡湯や大柴胡湯の場合はどうでしょうか?次回、詳細に検討してみます。

at 2020/09/02 17:04:58