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体重を落としたいので、薬をください No2 2020,11.25

 防風通聖散は、当帰、芍薬、川芎、白朮、大黄、芒硝、甘草、滑石、山梔子、黄芩、防風、薄荷、麻黄、桔梗、生姜、石膏、荊芥、連翹からなる方剤です。
 胃熱の原因は、主に肝気の鬱滞と、飲食物の不摂生です。この方剤には、当帰芍薬散の加減、調胃承気湯、麻杏甘石湯などの生薬が含まれています。
 まず、当帰芍薬散について分析してみます。この方剤は傷寒論ではなく、金匱要略に記載されています。服用すると、以下のように働くと考えます。
          
茯苓白朮沢瀉
           腸管の絨毛---門脈--->肝臓
              ↑              
当帰芍薬川芎
              
 1)吸収された栄養を含む門脈血を肝に供給し、保持する。
   白朮、茯苓、沢瀉と芍薬
 2)肝動脈から供給された血を保持し、血流を整える。
   当帰、芍薬、川芎
 熱があるため、茯苓と白朮の代わりに滑石が使われています。そして、薄荷、防風で肝経、脾経脈の気の鬱滞を解いていく。よって、肝気の鬱滞による胃熱の発生を防ぐことが期待できます。次回は、調胃承気湯について考えてみます。

at 2020/11/26 09:25:02