当院では、主食についてよく患者さんと話しをします。特に、全粒粉の食材(玄米など)を強くお勧めしています。しかし、“おいしくない”と言われる患者さんが多いのも事実です。
中医学の書物を読んでいると、甘麦大棗湯が目にとまりました。この漢方薬の主薬は、小麦で養心安心の効能があります。その効能は皮にあるので、全粒粉以外のパンには心を鎮める効能を期待することは出来ません。患者さんがこの話しに興味を持たれても、おいしくなければ食べてもらえないでしょう。
我々は、全粒粉の食材をお勧めしているわけですから、玄米や全粒粉のパンをおいしく食べる方法を患者さん達にお知らせする義務があると考えています。例えば、玄米ともち米、雑穀を混ぜると以外とおいしい。玄米のおいしさは、産地がどこかで決まる。全粒粉のパンをトーストし、ちょっと高めのバターを少量付けるだけでもおいしい。---など