ヘモグロビンA1cが9 %〜10 %もあるのに、薬の使用を拒否している60代の女性の糖尿病患者さんがおられました。血糖コントロールがいっこうに改善しないので、飲み薬をお勧めしました。ご不満だったようで、別の糖尿病専門医のクリニックに行かれ、相談されたようです。そこでも、薬物の使用を強く勧められています。そこで、血糖が高いことの真の意味をお話し、食事と運動療法で様子を見ることにしました。その後、来院される度ごとに血糖値が下がっていきました。
最近、間食をされており、少しずつ血糖コントロールが悪くなってきています。糖尿病患者さんの脳は、体からの忠告をほとんど聞いてくれず、どうしても食べ過ぎてしまいます。実行は難しいのですが、対策は簡単です。食事療法を成功させるための運動をする。脳を満足させる食事(食材の選択、料理の仕方、食べ方など)をマスターする。健康的な食事を十分楽しめるようになれば、この病気から卒業出来ます。