患者さんに朝食についてお尋ねすると、“忙しくて食べない。パンなどで簡単にすます。”などと言われる方が結構おられます。私の考えは明解です。中高年の糖尿病患者さんは、水分を取れば、無理をしてまで朝食を取る必要は無い。食べられる方は、体に負担をかけないように食べる。
話題を提供します。【Diabetes Forecast】の最新号に、“First Meal of Your Day”と題する記事がありました。
1日の食事として、1400 Kcalの食事を用意する。
そして、2つのグループに分ける。
第1グループ;カロリーの大部分を朝食に振り分ける。
第2グループ;カロリーの大部分を夕食に振り分ける。
結果;第1グループの方が、体重、血糖、インスリン、
中性脂肪の減り方が大きく、空腹を促すホルモン
が減っていた。
あなたはこの結果を知って、昼、夕食を少なめにし、朝食をたくさん食べることを選びますか?
判断する前に、知っておくべきことが幾つかあります。消化吸収能力は朝が最も弱く、夕が最も強い。一般に、ディナーは夕食が多いのはこのためです。体重や血糖が下がったからといって、それでよいとは言えないかもしれません。