肥満を理由に、糖尿病の検査を希望される方がおられます。多くの場合、お話をお聞きすれば、簡単な検査で糖尿病かどうかは分かります。太っている方でも、糖尿病ではない方がたくさんおられます。この事実は、2型糖尿病の真の原因を暗示しています。
話題を提供します。“Diabetes Forecast”の最新号に、Obese Without Diabetesと題した論文の紹介があります。空腹時血糖、血圧、コレステロール、中性脂肪が正常な人達のグループ(代謝正常群)、そうでない人達のグループ(代謝異常群)に分けて、体内の炎症度を調べた。その結果、肥満の有無にかかわらず代謝正常群は、異常群に比べて炎症度が低かった。言い換えると、糖尿病の患者さんは、太っていてもいなくても炎症度が高かった。逆に、太っていても炎症度が低ければ糖尿病ではなかった。体内の炎症度が高い人は、2型糖尿病になりやすいのではないかと結論してあった。
2型糖尿病の原因は、何なんでしょうか?いくつかのことを知ると、おぼろげにでもその姿が見えてくるかもしれません。脂肪を溜め込む能力には、個人差がある。限界になったら、食欲を抑えないと問題が起きる。限界になる前に、炎症を引き起こす物質などが分泌されるであろう。-------