不眠を訴えられる糖尿病患者さんは、珍しくありません。糖尿病を治療するうえで、睡眠障害は無視出来ないのです。当院では、患者さんに、心地よい眠りを楽しんでもらうための努力を続けています。Diabetes Forecast(2014, 1月号)に“A Bedtime Story”と題した論文があり、睡眠と血糖値の間の関係を示した2つの研究が紹介されていました。
---研究1、1型糖尿病患者さんを対象にして
睡眠時間が6.5時間より少ないと、HbA1cが高くなる。しかも、眠っている時に血圧が下がらない患者さんも多くなる。睡眠中に血圧が下がらないと、健康に悪いことを覚えておいて下さい。
---研究2、2型糖尿病患者さんを対象にして
1日当たりの睡眠時間が長過ぎると、重傷の低血糖を起こしやすい。夜間の低血糖は、睡眠を乱し睡眠時間が長くする。睡眠が不足すると、昼間の低血糖に気づきにくくなり、血糖値がより下がってから治療することになる。危険です!
いくつかのことを実行すれば、睡眠薬を使わなくても心地よく眠れるようになります。