1ヶ月前、80代の女性の糖尿病患者さんが来院されました。夜間に、3回もトイレにいかれるようです。睡眠にも影響するので、治療が必要です。お話をお伺いすると、“健康のため、水を多く飲むように気をつけています。寝る前にも、必ずコップ一杯の水を飲みます。”と言われました。
HbA1cは7 %台で、
罹病期間も長いので高血糖が原因とは思えません。
いろいろな原因を考えるようにしています。
排尿後に尿が漏れる(余瀝)こともなく、舌にも明らかな変化がなかったので、漢方薬を使う前に基本的な治療を行うことにしました。まず、寝る前の一杯の水を控えてもらい、夜間尿がどうなるかみることにしました。
病気(夜間頻尿)を見るのではなく、
患者さんを診るように努めています。
1ヶ月後に、夜間の尿についてお尋ねすると、“3回トイレにいっています。何も変わっていません。”と言われました。夜間に出る尿量も少なくないので、夜間に老廃物や毒物を捨てているだけなのかもしれません。患者さんと相談し、治療スケジュールを立てました。
治療スケジュールを立ててから、治療しています。
(1)飲み水は、控えめにする。(2)効果的な食事療法と運動療法を行う。(3)改善がなければ、体(証)に合った漢方薬を飲んでもらう。