糖尿病の患者さんは、年を重ねても食欲がほとんど落ちない方が多いようです。では、余った栄養はどうなるのでしょうか?食べ過ぎ、運動不足が続けば皮下脂肪が増えて行きふとって行く。どこまでも肥れれば、おそらく糖尿病にはならなでしょう。ふとれなくなったら、糖尿病になる?
アメリカ糖尿病協会の学術誌“Diabetes Care”の2014年7月号に、「Change in Subcutaneous Fat Cell Volume and Insulin Sensitivity After Weight Loss」と題する論文があります。有力な肥満症の治療法である、Roux-en-Y gastric bypass術を行った62名の肥満の女性の2年後の変化を調べています。体重減少は、33%にもなっていました(脂肪除去手術ではないので、脂肪細胞の数は変わらない)。そして、皮下の脂肪細胞の中の脂肪が減っており、インスリンが効き易くなっていました。
難しいことは考えなくていいのです、皮下の脂肪細胞に余裕を持たせてあげましょう。そうすれば、2型糖尿病になり難くなり、また糖尿病患者さんの血糖は正常に近ずくのです。そうはいっても、脂肪細胞の中の脂肪を減らすことは難しいものです。当院では、基礎代謝をあげてから、無理なくカロリーを減らす方法を患者さんと一緒に考えて来ました。