余った栄養のほとんどは、体脂肪に変えられます。限界に達したら、糖に変える体質の方がおられます。このような方は糖尿病になっていきますが、体重の増加は抑えられます。逆に、肥満(傾向)の糖尿病患者さんは、減量が出来れば糖尿病も治っていくはずです。しかし、そう簡単には体重は落ちません。
当院では、適切な運動を行い基礎代謝が上がってから、カロリーを落としていくように指導してきました。アメリカ糖尿病協会の月刊誌“Diabetes Forecast”の2014年10月号に、「EXERCISE MOVE MORE」と題する論文の紹介があります。肥満の人の調査をすると、過食より運動不足との関係が深い。運動をしないと答えた女性は、1994年では19%であったが2010年では52%と著明に増加していた。男性でも、11%から44%に増加していた。しかも、この間の摂取カロリーには男女とも差がなかった。つまり、運動不足が肥満の主な原因だったことが推測されます。
同雑誌には、「POWER OF PLEASURE」と題する論文の紹介もあります。楽しみながら運動をしている人は、より健康的な食品を食べているようです。減量を考えている糖尿病患者さんは、楽しく運動する方法を真剣に考えてみませんか。