当院でも、運動をお勧めする事は多いです。しかし、せっかく始めたのに、長続きしない方が多いようです。実行するにあたり1番大事な事は、運動を生活の中に組み入れることです。そして、運動することで得られるメリットをしっかり自覚することが出来れば、続けられるのですが----。
ところで、何故運動を勧めるのか考えられた事がありますか?体の中に入った栄養物は余ってしまう事が多く、それは必ず処理しなければいけないのです。最良の処理法は、体脂肪として蓄えることです。ところが、糖尿病患者さんは、スムーズには体脂肪に変えられない。そこで、運動は最良の薬となります。1)運動で使うので、処理量が減る。2)脂肪細胞に蓄えられている脂肪を減らし、新たに蓄える事が出来るようになる。3)余分な栄養物をスムーズに捨てることが出来る。4)条件が揃えば、食欲のコントロールが容易になる。これらは全て、血糖を下げることになります。HbA1cが下がる!
しかし、血糖を下げる事が、運動の真の目的ではありません。運動を始めて、血糖が下がったら、体への負担が減って、体が健康になっていくと思って下さい。焦らずに、今の自分に最適な運動を行って下さい。