糖尿病の診断、それは神の祝福です! 2015, 12.8
昔、勤務医であった時、胃癌の根治手術の後、糖尿病になった70代の男性がおられました。薬も使わずにコントロール出来る、軽症の糖尿病でした。しかし、驚くようなことを言われました、“膵臓を切って、糖尿病になってしまった。自分の人生は、しまえた。”と。精神科のドクターは自殺の可能性を否定しましたが、しばらくして、院内で首を吊って自殺されました。糖尿病になることは、そんなにも大変で恐ろしいことなのでしょうか?
Diabetes Forecast, Nov./Dec. 2015に、マラソンランナー、バスケットボール選手であった、David Chuさんの紹介があります。家族歴が有り、食事には十分気をつけていたにも関わらず、63歳の時に2型糖尿病の診断を受けました。怒りを覚え、受け入れることが出来なかったようです。現在、彼が糖尿病だときずく人はほとんどいません。何故なら、全くの健康体にしか見えないからです。彼は、如何に考え、如何に行動したのでしょうか?
薬物治療が必要でした。彼は、血糖コントロールの意思を高めるために、薬を飲むことにしました。血糖を下げるためではありません。No1の仕事は、糖尿病の管理であると悟り、自ら治療計画を作り、実行しました。食事療法として、たくさんの野菜、全粒粉の穀物、脂肪の少ない蛋白食品、低脂肪の乳製品を食し、午後2時以降の炭水化物は制限しました。そして、ささやかな息抜きもしました。チョコレートクッキー、チーズケーキ、アイスクリームを、ごく少量だけ食べたのです。
音楽を聴くために、考え事をするために、毎日歩きました。リズムに合わせて歩き、自然の景色を楽しみました。写真を撮り、友人に送りました。低血糖に備え、朝食やスナックについて考えることも忘れませんでした。楽しい時は、歩行が2時間半にもなりました。そう、運動は、糖尿病管理に役立つと信じていたのです。歩行でもヨガでも、ジムに通ってもいいのです。楽しめる運動が見つかれば、それでいいのです。
運動だけでなく、食事にも興味を持ち続け実践出来たのは、「糖尿病の診断は、神からの祝福である。」と考えたからです。
at 2015/12/08 18:41:25